ごきげんよう
今日は立春。
暦の上では春の始まりと言いますが、朝夕の空気はまだ少し冷たくて、春という言葉と現実の間に、静かな距離を感じる一日でした。それでも、見えない自然の中では、きっともう動き出す準備をしているのだと思います。
自然界では、小鳥たちが「そろそろどうする?」なんて相談を始めている頃かもしれません。春一番の前の風たちも、まだ助走の段階で、どのタイミングで走り出そうかと空を行き交っている気がします。桜の木々は、じっと黙ったまま、たくさんの人の顔を思い浮かべながら、「今年はいつ咲こうか」と考えているのかもしれません。
人の世界も、どこか似ています。
子どもたちは、ひとつ上の学年、ひとつ先のステージを前にして、楽しみと不安が入り混じった気持ちを抱えている頃でしょう。どんな出会いが待っているのか、どんな毎日が始まるのか。期待よりも不安のほうが大きい子も、きっと少なくないと思います。とは言え、現実は『受験シーズン』であり、未だ先のポジション獲得の為、一歩一歩整えている最中で、御多分に洩れず我が塾も熱気ムンムンです。
大人たちも同じで、社会はこれからどんな色合いになっていくのか、どんな方向へ進むのが正解なのか、答えを探し求めて、問いを胸の中で繰り返しているように感じます。世の中の空気が少しざわつくたびに、自分の足元を確かめながら、慎重に歩いて参りましょうとは、前回の『つぶやき』のアピール事です。
立春は、何かが劇的に変わる日ではないけれど、「思い描くこと」が静かに始まる日なのだと思います。すぐに答えが出なくてもいいし、まだ形にならなくてもいい。ただ、心のどこかで「これから」を考え始める、それだけで十分なのかもしれません。が、「これから」を考え始めることこそ、自分を高みに追いやる大事なプライベートイベントだと思うのです
寒さの中に、ほんのわずかな春の気配を探しながら。
それぞれの場所で、それぞれの春が、無理のない速さで近づいてきますように。
そんなことを思いながら、今夜は空を見上げています。2026.2.4 by tayu